国際部 山本 倫寛

 2024年11月30日、5年振りに香港に降り立った。
 今回の香港訪問目的は主として、私が理事を務めているNPO法人 日本香港協会の関係で「香港フォーラム2024」に参加することであった。「香港フォーラム」は香港貿易発展局(HKTDC)が主催する、38の国と地域の49の香港ビジネス協会のユニークなネットワークである香港ビジネス協会連盟の毎年恒例の旗艦イベントで、香港に関係する世界中の経済人400名程度が香港に一堂に会する年一回の催しものである。

 前回の香港訪問は2019年11月で、当時、私が拝命していた(一社)東京都中小企業診断士協会の理事・国際部長として企画した「中国大湾区海外事業調査団」の事務局長の立場で19名のメンバーを引率してのものであった。皆さまもご記憶にある通り、香港の民主化運動がピークに達した時であり、反政府デモで香港の荒廃した現実を目の当たりにし、10年間香港に駐在し、香港を第二の故郷としている自分として、強烈な憤りと悲しさを覚えたことがマザマザと蘇る。その後、「香港国家安全維持法」の施行、一国二制度の実質的崩壊など、「レッセフェール(自由放任主義)」で繫栄していた香港の実状はどうなのか、非常に危惧を抱いて、イミグレーション、税関通過、香港空港から「エアポート・エクスプレス」という列車に乗り込みドキドキしながら市街に移動した。

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