2014年の始まりにあたって

 新年明けましておめでとう御座います。

城西支部国際部は本年も会員の皆様のために、中小企業の国際化支援に役立つ情報や国際化支援ツールを提供して参ります。

 昨年の日本経済は、景気の回復が少し感じられる様になってきましたが、依然として中小企業には厳しい環境が続いていると言えます。その中で販路拡大の為に海外に進出する企業が増えていますが、従来の製造業のみならず小売、飲食、サービス業の進出が目だって来ております。昨年9月に開催した国際セミナーでは、インドネシアに居酒屋を出店した若き経営者の熱いお話を聞きしましたが、特に経済発展が軌道に乗ってきた新興国市場では、クールジャパンと言われる高い品質(サービス)の日本商品の人気が高まってきています。

昨年12月にユネスコが和食を世界無形文化遺産に登録したニュースは、まだ記憶に新しいところですが、JETROが行った「日本食品に対する海外消費者調査」(昨年3月発表)では、“好きな外国料理”として日本料理が近隣のアジア諸国のみならず味にうるさいフランスやイタリーでも一番となっておりましたので、単なるブームではなく文化として認められたと思っていいのでしょう。また、“好きな日本料理メニュー”では「寿司・刺身」、「焼き鳥」、「天ぷら」が定番人気で国・地域を問わず好評ですが、アジアや米国で「ラーメン」が支持され、欧州では「カレーライス」が好まれるという興味深い結果が出ていました。その理由は、面白いことに「ラーメン」はラーメン専門店の増加が、「カレーライス」は日本のアニメが広まる中でカレーを食するシーンが多いことから消費者に受入れられているということでした。

このような飲食、サービス業の場合、始めは小さな形での海外進出だったと思いますが、前述した居酒屋の経営者のように、熱意を持って積極的に現地に飛び込んでいくことが大きな結果につながるのだということを教えられ、中小企業の海外進出を支援して行く上で大変参考になりました。

今年は、更なる景気の回復を期待するところですが、中小企業と共に私たち診断士にとっても良い年になることを願ってやみません

2014年1月 国際部長 東  新


戻る